ロシア大統領選では、約64%という圧倒的な得票率でプーチン氏が当選。想定されていた結果以上に、群衆の前で見せたプーチン氏の想定外の涙がとても印象的でもありました。2000年より2期8年大統領を務めた後、4年間は首相に。そして任期が6年に延長された大統領に返り咲き、権力の中心に足掛け20年も君臨することになるわけで、その強固な政治的背景に興味を抱かざるをえません。ロシアが抱えていた1990年代の経済混乱を収束させ、国民の生活水準を向上させた手腕への評価が一般的ではありますが、何よりも主要メディアを押さえていることが大きいように感じます。日頃、メディア報道に右往左往、一喜一憂してしまう当方とはあまりに対照的ではありますが、両国間にある北方領土問題について、柔道家らしく外務省には「はじめ」の号令を発し、交渉の落としどころについては「引き分け」との柔道用語を用いた会見をしたとのことですから、やはり好機到来と捉えるべきなのでしょう。自ら「寝技が苦手」と言う、こちらの黒帯の交渉力にも期待したいと思います。14:10