77歳という年齢からすれば、決して早すぎるという印象はありませんが、野中広務氏の引退会見は政界に激震を走らせました。今や親が政治家だった世襲議員と高級官僚出身議員が自民党の大半を占める中で、野中氏は25歳で京都府園部町議に当選以来、たたき上げの言葉がぴったりの政治家で、その攻撃的な政治手法の一方で、戦争体験に基づいたハト派的な言動も特徴でした。私もかねてから、政治的な立場こそ異なりますが、その生きざまに触れてみたい数少ない自民党議員だと思っていました。氏の言葉が、小泉政治に警鐘を鳴らしていると実感します。11:55