衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2019年1月8日「上杉さんを偲んで」土橋雄宇

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 物欲や所有欲に比較的乏しい類の性格であろう自分にとって、密かに大切にしているモノがひとつある。世田谷区議会の議員バッジだ。今から5年前の2014年3月に、突如として急逝した上杉裕之さんの形見である。
 岩手県大槌町に中高生のコンサートを応援するため訪れていた上杉さんが現地で倒れ、春まだ遠い厳寒の被災地へクルマを飛ばして駆けつけた時のことはよく覚えている。息を引き取って1時間ばかりの故人の顔は、優しく穏やかなものだった。
 東京で葬儀を終えた後日、改めてご自宅を訪ねると
「土橋さんに議員にしてもらったようなものだから、どうかひとつもらってください。2年ごとにもらえるので、私にもありますから」
と奥様の理香さんから議員バッジを渡され、秘書冥利に尽きると思わず涙がこぼれた。あの上杉さんの奥様だけあって、決して見え透いた嘘やおべんちゃらを言うような方でもないのだが、たとえお世辞だったとしても本当に胸が熱くなった瞬間だった。
 あれから日本の政治状況もだいぶ変わり、それでも安倍政権はしぶとくも生き永らえている2019年、今年も4年に一度の統一地方選挙がやってくる。現在、立憲都連の幹事長を務める手塚のもとへは、毎日、東京中の総支部や候補者から引きも切らずのコンタクトがあり、都連全体では110名を超える候補者擁立がすでに決定。さらなる公認候補の上積みも鋭意調整中だ。
 どうしたら勝てるか、どうしたら当選できるのか、政策立案、マル秘テクニック、法律的観点、マーケティング論、精神論、空中戦に地上戦、そして必殺虎の巻まで、私たちが持ちうる知識と経験のすべては惜しみなく候補者へ伝えている。
  私たちが目指す多様な社会の実現のために、地域で暮らす都民の生活のために、立憲民主党の思い描く日本の未来を創り上げるために、ひとりでも多くの仲間が当選を果たし、掲げた政策の実現を図る、これが我々に課せられた大きな使命だ。
 けれども、候補者との打ち合わせを終えると、自らの心に少しだけ問いかける。手練手管に陥り過ぎていないか、有権者の目線を忘れていないだろうか、上杉さんだったらこんな時にどうするだろうか、と。
 話が長すぎるのが玉にきずだと手塚からも良く冗談を飛ばされていた上杉裕之さんという方は、常に弱いものに寄り添って、社会で困っている人に手を差し伸べる、自分のことはいつも後回しにして、まわりの人を自然と優先する、政治家の鑑のような人だった。
 雨ニモマケズ 風ニモマケズ
 サウイフモノニ ワタシハナリタイ
まさに宮沢賢治の世界を地で行くような今時に珍しいお人柄だった。
 選挙は負けたらすべてが終わり、選挙に勝てばすべてが始まる。私たちが生きている政治の世界の厳しい現実からは、決して目を背けてはならない。
 それでも時々は、上杉さんだったらどう考えるだろうか、これは本当に困った人の助けになっているんだろうか、とほんのちょっと立ち止まってみることで正気を保っていられるんだ、と信じるようにしている。
 そして、そういう淡い志を心の片隅に少しでも宿している仲間に、ぜひとも多く当選してもらいたいと心から願っている。平成最後の統一地方選挙、全力を尽くしましょう。
 

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