衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2008年3月17日「忘れられない一言」 井桁永介

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「手塚よしお」とは、今から約5年前、議員インターンシップの議員・学生交流会で初めて出会った。他の議員とは違い、当時事務所にいた宮川元秘書にその場を任せ、多く語らず、威厳を醸し出していたことをよく覚えている。その魅力にひかれ、それから5年間幾度となくポスターを張り、ポスティングをし、曼陀羅屋で食事をし、アレックスで夜を明かした。
 その間、多くの機会で手塚から数多くの言葉を聞いてきた。真剣な話から、誰もが抱腹絶倒の笑いネタもあった。その中に1つ、一生忘れない、いや一生忘れられない言葉がある。それは「すまん」という一言である。
 時は2005年9月11日23時、小泉元首相の不退転の決意により始まった「郵政選挙」開票日である。この選挙は当初、分裂した自民党が大敗し、民進党が圧勝すると考えられていた。事実、選挙当初は行きかう人々、多くがマニフェストを受け取ってくれ、「今回は民進党に一票だ!」と、思わず手を握り締めたくなる言葉をかけてくださる人も大勢いた。十分に手ごたえはあった。
 だが、小泉元首相の「この選挙は郵政を民営化するかしないかの選挙だ」という言葉にマスコミが乗せられ、争点が一極化。一方の民進党は「自民党の郵政民営化法案には反対だが、民営化そのものには賛成」という有権者にとって分かりにくいスタンスをとったことで、マスコミは連日自民党の大勝を報道。日々繰り返してきた駅頭演説、タウンミーティングの影響を信じつつも、そのまま勢いは変わらず、選挙は終了した。
 開票日、事務所は関係者、支持者で埋まり、手塚の日々の努力が実を結ぶのか、それともマスコミの予想通りに終わってしまうのか、そんなことを話しながら開票速報を待つ。しかし、番組開始早々に小杉隆氏の当選が確定。比例選挙による復活当選に望みを託し、誰もが席を外さないが、それでも23時頃、惜敗率が数ポイント足らないことが決定的となり、ついに「落選」が決まってしまった。
 信じられない結果に誰もが呆然とし、静けさを切り裂くテレビ中継のみが部屋に響いていた。闘ってきた2週間の選挙期間に思いを馳せ、涙腺が緩みそうになる。それは周囲も一緒だった。そこへ手塚本人が選挙事務所に到着。テレビが消され、誰よりも悔しく、誰よりもやるせなく、誰よりも苦しい思いであったであろう手塚に、皆の視線が集中する。
 そこで手塚が発した第一声は
「みんな、すまん」
の一言だった。鳥肌が立ち、背筋がぞくっとし、次の瞬間、涙がぶわっと沸きあがった。認めたくない事実を受け入れ、何より先に私たちスタッフに言葉をかけた手塚よしお。「この人は計り知れない」と感じた瞬間でもあった。
 それから2年半が経ち、ついに復活当選に立ち会えぬまま手塚事務所を卒業する。残念である。だが、不安はない。あの悔しさは確実に手塚事務所全体の血肉となっているからだ。いつ行われるか分からない次期衆院選だが、必ずや手塚の当選確定が全国に流れていることだろう。
 最後に。5年間、いつも変わらずに可愛がって下さり、本当に有難うございました。そしてこれからもどうぞ宜しくお願いいたします。

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