衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2007年3月26日「候補者心理」 中村公太朗

 候補者心理…。選挙が近づき、急に前のめりになったり、気が大きくなったり、自己中心的になる候補者の異常な心理状況。また、その状態になった候補者をからかうためにもしばしば使われる。
 例えば、
「最近松田さん、挨拶まわりばかりで、全然事務所に帰って来ないよね」
「候補者心理だろね」
まずい、非常にまずい。ついつい調子に乗って作りすぎてしまったビラ、その数は総選挙並みの12万枚。駅頭やポスティングで配りまくるも一向に減る様子はなく、決して広くない手塚事務所の大事なスペースを陣取ってずしりと鎮座している。そもそも、そびえる山の半分はポスティング業者なる会社に、今風に言うとアウトソーシングを目論んでいた。ところが、とある状況とある御方の
「最初の選挙では船橋を20日間歩きっぱなし、ビラを配りっぱなしだったよ、お陰で10キロは痩せちゃったけどね」
との伝説を拝聴し、そこでまた出た候補者心理、ならばやったろうじゃないかと、業者不使用宣言。
 それを聞いてひっくり返ったのが事務所スタッフ。それもそのはず、街頭演説の際にビラを配るのはスタッフ。ポスティングをしてくれるのもスタッフ。
「公太朗さん、そりゃ無茶だ」
と、頭を抱えるスタッフをなだめすかして、終わりの見えないロングジャーニーはスタートしたのでした。 しかし、本番中には決して配れない政策マニフェスト。渡す手と受け取る手、一瞬の交わりでも縁を感じることの出来る貴重なツール、それがビラです。1枚1枚引き取られて行くたび、自分の想いが伝わったような錯覚も膨らんで、俄然やる気が沸きあがってきます。が、これまた候補者心理。
 それにしても、何回か携わった手塚さんの選挙では決してなかった政策物の作りすぎ。15年の経験なのか、それとも根本的な計画性の差なのか、同じ体験をしてみてあらためて感心することばかりの日々でもあります。事務所に来るたび
「ビラの家賃頂くよ」
と冗談めかした手塚さんの目が、段々笑わなくなってきた事実に後押しをされて、安倍内閣の支持率のように日々下がり続けるスタッフのテンションを鼓舞しつつ、必ず配り切らせてくださいとお星様に願った本番1ヶ月前の夜。事務所にかけられたホワイトボードの数字はなかなか増えず、あぁまだまだ先は長い…。  あれ、横を見ると名刺も山のように…。
「どうすんの、俺? つづくぅ!」 

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