衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2004年9月13日 「おむすび評論家」井上裕美子

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 一粒一粒に照りがあり、つぶれていないこと。程良い塩加減で、具は梅、昆布、鮭。
 8年も懲りずに政治家の秘書をしてますと、選挙は避けて通れません。というより政治を志す人間は選挙の勝利無くして自らの理想を実現することは不可能ですので、スタッフも当然何度も選挙を経験することになります。
 選挙期間中何よりのスタッフの楽しみは食事です。早朝から街頭に立ち、ビラを配り、やっと事務所にたどりついてからの朝食。自転車や街宣車で街中を走り回っての昼食。夕方から夜8時までの数時間に及ぶ街頭演説のビラ配りを終えての待ちに待った夕食。
 大活躍がおむすびです。手軽で美味しくて、誰もが大好きなおむすび。私もいっぱしのおむすび評論家になれそうなくらいいろんなおむすびを頂きました。コンビニのその意趣に富んだ具、お米屋さんの美味しいお米を握ったもの、何より美味しい家族が握ってくれたひとつ。
 家族が作ってくれたのが一番美味しいのはもちろんなのですが、それじゃ話が終わってしまいます。
 学芸大学に事務所が引っ越してきて嬉しかったことのひとつに素敵に美味しいおむすびを売ってるお店があることがあります。一軒は精米店で、自家精米を家族で握って売っています。有機米コシヒカリの塩むすびの美味しさはたまりません。塩がきつめなのがまたいい感じ。具も鮭やたらこなどオーソドックスなものから、唐揚げ、ウインナーまであります。何故か小泉首相も立ち寄ったことがあり、最近有名になりつつある様子。もう一軒は、とにもかくにもお米が美味しい一店。私は三食ここのお結びでもいいくらいに愛してます。一間程の小さなお店で、女性が一人で切り盛りしているその店のちょっと小振りの三角おむすびは粒がひとつひとつしっかりしていて噛みしめる度、日本に生まれて良かったと心から思います。
 そういえば、中目黒事務所時代も駅前におむすびを売るお店があり、ほとんど毎日利用していました。お店の方と親しくなるに連れ言葉を交わすようになり、毎日駅で話してる酔狂な青年は一体誰なんだろうと常々不思議に思っていらしたことがわかったこともありました。
「山手通りを挟んだ反対側だから何はなしてるかはわからないんだけど、頑張ってるなとは思ってたよ」
 2000年の衆院選の勝利後、中目黒の駅前を歩いている私に
「おめでとう、良かったね」
と、いの一番に声をかけて下さったのもそのお店の方でした。
 昨年の衆院選挙終盤、喉も枯れ、疲労困憊して事務所に戻ってきた手塚が自宅に戻る前に手にしたのはひとつの明太子のおむすびでした。疲労のあまり口にするのはそれひとつがせいぜいだったのでしょう。手塚の手のひらよりも二周り小さいそのおむすびだけが翌朝の手塚のエネルギーになっていたのです。おむすびが支えるのは、選挙スタッフのみならず候補者本人、そして日本の将来でもあったのです。

秘書日記

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