衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2005年4月4日 「天使の梯子」蓮 孝道

 4月1日 AM6:30
「ジリリリリリリッ!」
 目覚めは、いつもと同じようにけたたましく鳴り響く目覚まし時計の音に、半ば強引に運ばれてきた。口の中は、昨晩のアルコールが苦々しく残っている。今までなら、水を一杯飲み干し、もう一度夢の中へ落ちていくところだが、今日からは、そうはいかない。
 あわただしくシャワーを浴び、スーツに袖を通し、愛用の自転車にまたがり、目指すは五本木交差点。街はまだ寝息をたて、空気はひたすらに透明である。早起きした者だけが感じることができる、一日で一番静かな街の息吹を体一杯に浴びながら、お馴染みの黄色い三菱トッポに乗り込み、「聖地」に赴く。
 駅頭。まさにそこは政治家手塚よしおにとって、説明責任を果たすための場所であり、12年間の彼の政治生活の根幹を担ってきた「聖地」に他ならない。
 今日。私はその「聖地」に誰よりも早く赴き、誰よりも早く演説の準備を整え、そして、誰よりも多くの有権者の皆様に手塚よしおの活動報告を受け取って頂かなければならない責任を負っている。そう、今日から私は手塚よしおの正式な秘書として、朝の駅頭演説の責任の一端を担えるようになったのだ。
「おはようございます。手塚よしおであります」
手塚よしおの演説が始まった。何度となく聞いているフレーズ。だが、今日はいつになく緊張が走る。先月末、愛知万博が開会されるのとほぼ同時期に、国会では今年度予算案が通過された。巷では、増税予算通過として、与党だけではなく、野党民進党の責任も問われている中、手塚の有権者に語りかける姿勢はいつも以上に真摯である。わたしも自然と手塚の活動報告ビラを握る手に力が入る。
「今日は、年金制度の一元化についてお話しようと思います」
一貫した手塚よしおの市民生活向上のための政策である。
「風見鶏のような政治家が多すぎる!」
「結局は利権が先か!?」
有権者の皆様から、沢山のご意見を伺う中で、しっかりと説明責任を果たすことが、今、必要なのかもしれない。手塚よしおは今日もすっかり馴染んだ朝の空気を抱きしめながら、凛と駅頭に立っている。
 ふと見上げると、雲の隙間から一筋の光が差し込んでいる。欧州では「Angel’s Ladder(天使の梯子)」と言うらしい。天使がつたい降りてくる光の梯子だ。
 私にとってそれは、志に向かって上っていくための梯子段に思えた。いつか、自分も真摯な姿で有権者の前に立てるように、一段一段しっかりと踏みしめて行きたいと思う。

秘書日記

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