衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2012年7月9日「ホイッスル」渡辺智士

「アジアの笛かぁ」
 大のトラ吉である手塚は言うまでもなく、小学校時代からの野球っ子。私は事務所に入ってからもうすぐ6年目を迎えますが、手塚とサッカーの話をした覚えは皆無。そんな手塚もここ最近のサッカー日本代表の躍進には目を見張るものがあるようです。冒頭の一言は6月12日の対オーストラリア戦の終了後に口をついてでたもの。試合終了間際に相手のファウルで与えられたフリーキックを本田選手がまさに蹴ろうという瞬間にまさかの試合終了の笛。選手はもちろん、観戦していた誰もがそれはないでしょうという気にさせられるなんとも後味の悪い試合でした。
 そもそも「アジアの笛」という言葉はアラブ諸国の国々がオイルマネーを国際スポーツのスポンサー活動に投下することで、作為的に判定を歪めるような主審を試合に送り込み、著しく自国に有利な判定をもたらすことです。今回のケースも試合相手は非アラブ圏ではあるものの、予選リーグ内にはイラクやオマーンといったアラブ圏の国々が入っています。日本とオーストラリアのどちらかに勝ち点3を取られるよりも勝ち点1ずつ与え、少しでも自分達の予選突破に期待が持てるように行った、なんともアンフェアな行動で、このようなことが堂々とまかり通ってしまうこと自体、異常だと思います。
 こんな自分達のことしか考えないご都合主義の笛はスポーツ界に限ったことではないようです。永田町では任期満了まで1年ちょっとというタイミングでの消費増税は選挙に不利だといわんばかりに反増税を高らかに掲げ、ポピュリズムに走り、日本の将来世代に大きなツケを残そうという笛が吹かれています。デフレ下での増税はダメだという声も聞こえてきますが、ここ10数年見ても景気が良いから増税して社会保障を立て直そうと言った政治家や官僚はいなかったと思います。いま日本が抱えているGDP比200%超の膨大な財政赤字からの逃亡は国際社会から見れば日本もギリシャやスペインと同様に自力での財政再建を放棄したとみなされる。その国家再生という責任を放棄し、政治家であり続けたいがために自己保身に走る姿は、もはや国益を第一に考えるべき国会議員とは大きくかけ離れていると言わざるを得ません。自分たちの選挙に有利になるよう政局重視で判断する。まさしく「アラブの笛」ならぬ「オザワの笛」といったところでしょう。
 きっと、野田さんだってできることなら消費増税という国民に負担をお願いすることはしたくないのが本音だと思います。けれども、そういう厳しいことでもしっかりと決断する笛。ツケを先送りしない笛。選挙目当てで国民の為に受けの良いことばかりいう政治から卒業しようという笛。この笛を吹くことこそが今の日本に必要なことなのではないでしょうか。
 私事ですが、先日33歳の誕生日を迎えました。いわゆる働き世代というやつです。子供も2人います。正直、増税はきついです。けど、日本の将来を、自分の子供たちの将来を考えればこそ、僕はこの決断できる「ノダの笛」に日本の将来を託したいと思います。

秘書日記

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