衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2004年4月5日 「インターン日記」尾崎世一

「おはようございます!」
 時刻は午前10時。ちなみに華の大学生春休み期間・・・そう、普通の大学生なら寝坊して朝食と昼食を一緒にとり、のんびりと適当な1日の始まるこの時間に、朝の挨拶と共に手塚代議士の地元、五本木事務所の扉を開く。
 手塚事務所にインターン生として来て、早2ヶ月。と言っても、実質、事務所に来ている回数は数えるほどだったが、徐々に自分のキャラクターもだんだん出始め、仕事にも慣れてきた日差しの暖かい春の昼下がり。あの事件は起こった。
 僕は、先輩秘書さんと共に、タウンミーティングのビラのポスティングに向かおうとしていた。その時のあの言葉は今でも忘れない・・・。
 「今日はかなり暖かくなるらしいぞ」
 と、半そでの宮川秘書。
 「じゃあ上着は要らないですよね!」
 と、僕。
 僕のお気に入りカー、VIVIOのエンジンもかかり、さぁ出発。現地中目黒1丁目に到着。今日も頑張って、ちゃっちゃと終わらすぞー!と意気込み十分。
 「じゃあ、いってきます」
 と言って、代議士の顔とタウンミーティングの概要とが印刷されたビラと地図をしっかり手に持ち、街を眺める・・・。今日は暖かく天気もいい。日差しが春の訪れを感じさせる。
 午後3時、ビラ数枚を残し、全て配り終え満足感に浸りながら考える。 
 「そろそろ宮川秘書に連絡をしないと。・・・? んっ? 連絡? 携帯? 小銭? あれれ? ここはどこ? 僕は誰?」
 そうだったのだ。全てはあの会話。上着に携帯も小銭も全て残し、出てきてしまったのだ。
 「文無し・・・というか、交番かな?」
 仕方なしに、行くしかないところへ向かう。交番の警察官に事情を話すと、なんとこう言われてしまった。
「交番じゃ、電話できないんだよ・・・」
「??? どうすんの?」
 言葉を失った僕を見かねたのか、優しい警察官はテレホンカードを貸してくれ、公衆電話から連絡するに至った。受話器の向こう側で笑い声が聞こえる・・・。僕は泣きそうになる。
 この時、僕はほんとにあるものに感謝したのだった。それは無論、手塚さん・・・のビラである。なぜなら、そこには、九死に一生を得るための“事務所の電話番号”が書かれていたのだった。こうして僕は事務所に奇跡の生還を果たした。その後事務所の電話番号を何度も暗唱したのは言うまでもない。
 ちなみに私の名前は尾崎世一。早稲田大学の3年生。そう、代議士の後輩。将来の夢は大学教授。手塚事務所でのインターン経験は、大学では決して経験出来ないことがあふれている。

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