衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2014年7月28日「危機」西崎 翔

つい最近まで連日、国会周辺を賑わせていた集団的自衛権への反対運動。参加者の多くは、日本が戦争に巻き込まれることを懸念する方々でしょう。安全保障の議論は様々あるとは言え、彼らの心配は理解できます。太平洋戦争では、310万人もの日本人が亡くなったと言われています。日本、いや人類は、二度とあの悲劇を繰り返してはなりません。
であるとすれば、これから30数年で3000万人、80数年で7800万人もの人口が減ってしまう悲劇を、我々はどう捉えればよいのでしょうか。
今年の5月、元総務大臣の増田寛也氏が率いる「日本創成会議」によって発表された試算が、日本中に衝撃を与えました。2040年には約半数の自治体が、人口回復の見込みが低い「消滅可能性都市」に陥るという発表がなされたのです。大空襲を受けるわけでも、核ミサイルが飛んでくるわけでもありません。このまま放っておくだけで、日本が長きにわたって築き上げてきた伝統・文化が、地方の人々や風景とともに消え去ってしまうという警告が発せられたのです。
人口が減れば当然、経済力も衰退していきます。黒字化を目指していた2020年の基礎的財政収支がマイナス11兆円との試算が示されたばかりですが、このままで財政再建など果たせるはずがありません。また、今ですら維持が困難だと思われる社会保障は、完全に崩壊するでしょう。
これはフィクションではなく、現実に起こりうる未来です。20年以上前に少子化問題が指摘されながら、右肩上がり時代の政策を続け、抜本的対策を怠ってきた政治の責任は、計り知れないほど重いと言わざるを得ません。
国を守ることが政治の目的であるならば、今こそ、何よりも優先して人口減少問題に取り組むべきです。しかし、現政権はどうでしょうか。国土強靭化や復興予算、4兆円の特別枠をめぐって、公共事業のぶん取り合戦。一時的に地方にお金を落としたところで、その地方がいずれ消滅するのですから、よほど先見の明が無いということでしょうか。
民主党では、蓮舫参議院議員が中心となって、人口減少問題への対策をまとめました。未来への投資、コンクリートから人へ。民主党が本当にやりたかったことを、もう一度国民に理解してもらえるよう訴え続け、真に日本の未来を考えているのは誰なのか、明らかにしていかなければなりません。
そんな折、ありがたいことに、ついに私にも第一子が誕生する見込みとなりました。人口問題への貢献などとは全く意識していませんが、子どもが欲しい夫婦が、ごく普通に産むことができる、そんな当たり前の社会を、今後ますます実感をもって目指していきたいと思います。

秘書日記

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