衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2004年9月15日 内野席「議員の海外視察」伊藤 悠

以前、確か有事法制の時であったと思いますが、安全保障問題という民進党にとって難しい判断が求められた採決後に手塚さんが一言。
「本当に政権交代を目指すなら、党で決定した結論には従うべきだよ。ばらつきを見せればそれだけ自民党の思う壺なんだからな」
案の定、党内議論の不一致を露呈した採決によって民進党の支持率は下り、無責任政党だなどと厳しい批判にさらされ、当時秘書をしながら痛感したのは、大同小異の精神。時には自分の主張を抑えてでも大きな目標を目指さなければいけない。いつか議員になっても党議拘束だけは破るまいと心に誓ったものです。
ところが、何年もしないうちに議員になった私は、当選後何ヶ月もしないうちに、あっさり党議拘束を破って議場退席をしてしまいました。それが海外視察に関する採決です。
未だに!という感じですが、目黒区議会では年に1度議員9人分の海外視察の予算が計上されており、1人当たり約60万円の視察が行われています。
「どうして区議会議員が…?」
「どうしてビジネスクラスで…?」
「どうしてヨーロッパに…?」
と、?だらけの海外視察に賛成することは出来ず、
「退席させてください」
と申し出たのが、初めての党議拘束違反でした。
「いやー、横路さんの気持ちがわかりました」
などとうそぶいていたら、すかさず別の議員から
「もし、伊藤君が国会議員になったらどうするの? それでも海外視察は反対するの?」
と尋問を受け、
「とんでもない」
と答えたら
「一貫性がない」
というようなことを言われたのを覚えています。
先日、手塚さんが国会議員になって初めての衆議院からの派遣による海外視察から帰ってきたので、色々聞いてみました。イギリス、スウェーデン、カナダを巡ったことは「独り言」で読まれている方も多いだろうとおもいますが、聞いていて一番驚くのは、会ってきた要人の顔ぶれです。国会議員はもちろん閣僚などなど、区議会議員では文通さえ出来ない相手ばかりです。
その意味で、立場の違いを抜きにして海外視察の是非を議論するのは無意味だと実感させられました。
そういえば、
「区議会議員でどうしても海外視察に行きたかったら自腹で行けばいいんじゃないですか」
と言った、私のシニカルな提案に
「君は家族がいないだろう」
と、シニカルなお答えをされた方がいましたが、これも無意味な議論でしょう。

内野席・外野席

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