衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2012年5月2日 外野席「小さなことこそコツコツと」中村公太朗

 世間において至極当たり前のことが、一部のおかしな理由で抵抗され続けているのは、区民にいまいち注目されていない区議会ではよくある話。
 例えば区議会議員のHPについて。そもそもは議会の在り方を考える「議会制度研究会」で、僕が何の気なく提案したところからスタートします。

「そういえば、世田谷区議会HPにある議員紹介のプロフィール。名前や連絡先はありますが、そこに各議員のHPアドレスを載せてリンクした方が、区民にとって便利なんじゃないですか?というか何で今まで無かったんですね?」
 いまや社会的に、とくに議員にとってHPは必要不可欠な情報発信ツールであると同時に、区民にとっては選んだ議員がちゃんと仕事をしているか日常的にチェックするための大事な役割も果たすわけです。とくに新しく予算がかかるわけでもありませんし、むしろ全会一致で即決されるだろうつもりで口を開いたのですが…あれれ?どうやらそんな空気ではなさそうだぞ?
座長の
「皆さん、ご意見は?」
の問いかけに、前向きな発言はちらほら。そこで待ってました旧政権党。
J
「いや~、HPは誰もが持ってるわけじゃないから記載すると公平性に欠けるんじゃないですかぁ?」
 さらに足並み揃える旧連立党。
K
「まぁ、ウチはどっちでもいいけど、最大会派がそう言うんじゃ決まらないしねぇ」
 国は政権交代しても、ほとんどの地方議会では未だにJ+Kが圧倒的な力を持っている構図で、こうなったらもう棚上げ、お手上げ。

「いやいや公平性って言いますが、現在記載されてるFAXやメアドだって持ってる人と持ってない人がいて、持ってない人は空欄になってますし、HPだって持ってない人は空欄にすればいいんじゃないんですか?」
などと抵抗しても
J
「ん~、まぁ、一度会派に持ち帰って次回までに議論してみるよぉ」
 これが約2年半前の話。この時点でJでもHPを持ってない議員は数える程度の少数ではあるけども、そうした方々は高齢でその分当選期数も多く、つまるところJの中でも発言力をお持ちなわけで、その御大達が「ヤダ!」
と言えばそれが決定事項。ここに、当時52人中HPを持たない議員はたったの数人だけど、細やかな変更(もはや改革とも呼べないほど細やかです…)すら進まないという、区議会ではありがちなパターンの完成と相成る次第でございます。
 それでも提案がゴミ箱行きにならなかったのは、Jの中にも
「そういう時代だし、いいんじゃない?」
というまともな声もあったからなのですが。
 いずれにしても、
J
「ん~、まぁ、一度会派に…(以下同文)」
が毎回のように続き、今日まで2年半が経過をしたわけです。
 ところが、最近ついにその山が動きました。最後の抵抗は、
J
「個人のHPは好きなこと書けるし、人によっては誇大宣伝みたいな内容も散見されるし、区議会のHPからリンクで飛ぶんじゃ、なんか区議会として内容まで保証するような公的な位置づけっぽくなるから、そこに解決が見いだせればなぁ」
とかなんとか言っているので、確かにその懸念は理解出来る部分もありますし、じゃあリンクで飛ぶ前に、【ここから先は議員個人の責任において管理するHPです】的なページを1枚挟みましょうということで、ようやっと総意を得たわけです。
 そんなこんなで、現在この決定は議会運営委員会送りになっており、よほどの反対がない限り近々反映されるとは思いますが、要は何が言いたいかと申しますと、こんな小さなことですら数年かけないと変わっていかない今の区議会のカタチ。もちろんメインの行政実務に関わることではありませんが(いや、むしろそちらの方がなお動きがのろい…)、すべてのなかなか変わろうとしない構図が、今回の例に凝縮されている気がするわけです。
 徒労と忸怩を慢性的に感じながら、しかし希望と情熱を忘れずに、小さなことこそコツコツと粘って行きたいと思います。
 ちなみになぜ急に山が動いたのかと言うと、去年の改選でHPを持たない御大がご勇退なされ、もちろんHPを持っている若手に入れ替わったことでJ内部の風向きが一気に変わったからだと推察されます。ってことで、結局まだまだJの少数に左右される世田谷区議会でした、チャンチャン。

内野席・外野席

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