衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2008年12月2日 内野席「凛(りん)」松田哲也

 2005年から早3年の星霜が流れた2008年9月。五本木事務所は連日零時を回っても明かりが煌々と灯っていた。
 政権交代の秋に備え、私も議会が終わると駆けつけ不眠不休の若いスタッフに付き合った。自分の年齢を忘れて。
 雅叙園で行われた総決起大会。〆のガンバローコールの役に指名され
「ガンバロー!」
と一声上げた瞬間、気が遠のいていった。自分に
「ガンバレ‥」
と言っていた。降壇してすぐに倒れ車椅子で新郎控室に運ばれた。
 まだ戦う前なのに。結婚の予定もないのに。そして戦の予定もなくなってボクは途方に暮れた。
 今回のダウンは入院には至らなかった。
「松田さんが結婚しないのは男色だからだ」
 区議会に戻って富士見議員にそう言われても
「早苗さん(区議・女性・〇歳)より女性として勝負できる」
「自分は恋して胸がキュンとなるけど、早苗さんの胸がキューンと苦しくなったら心不全だ」
 こう軽口をたたける位すぐに復活した。
 本来なら手塚さんの復活の秋に立ち会っていたはずの10月。区議会の視察で東京を離れ松山市に行った。 司馬遼太郎が描いた『坂の上の雲』の舞台になった町だ。穏やかな町の坂を歩き、空を見上げると坂の上に雲があった。その凛としたたたずまいに登場人物たちが重なった。
 その著にこんな1節がある。
「世界の片田舎のような国が、はじめてヨーロッパ文明と対峙したのが日露戦争である。その勝った収穫を後世の日本人は食いちらかしたことになる」
 公の為に命を懸けた明治の人たちは、現代の族議員や官僚たちを嘆いているだろう。もう1節。
「少年のころの性行はかならずしもその少年の将来を占わない。が、将来への芽生えを示す場合もときにある。真之は手のつけられぬ餓鬼大将であった」
 物語の主人公は海軍の中枢に上り詰め、日本の餓鬼大将として大国ロシアと戦った。
 手塚さんも幼少期からそうであり、若くして国会に上り詰めた。民進党が政権を取り、官邸で霞ヶ関と仕事をする時、この国を根底から再生させようとする時、手塚さんの力が必ず必要となるだろう。
 もう1度、凛とした雲を見上げその時を重ね合わせた。
 今日から師走。外苑の銀杏並木も金色のクリスマスツリー。今年も残す所あとわずか。手塚事務所の忘年会は毎年恒例の蓮舫事務所とのボーリング大会。
 そうだ。内野席からフィールドに飛び込んでも先に倒れるオジサン区議が、若いスタッフにコーチング~出来る事が1つあった。
 ボーリングにも道がある。ビラ配りやポスター貼りと同じで 「よろしくお願いします」「ありがとうございます」そんな思いを込めて1投1投とうじるとボールは不思議とピンにピタッと届く。
 いく年くる年。1年の感謝と来年への願いを心から込めて今年も締めくくりたい。
 復活の春だか夏だか秋だか、何だかもう分からなくなってきたが、2009年がみんなにとってシアワセな年になるよう1番近い冬にソナえよう。
 鮮やかな突き抜ける青い空に浮かんだ、松山の凛とした雲たちに憧れながら。

内野席・外野席

内野席・外野席

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