衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2007年6月1日 内野席「蛍(ほたる)」松田哲也

「なんとしてもこの馬群から抜け出させて下さい」
 最後の秘書日記にそう願いを込め、蒼天高くその筆を投げあげ瞳を閉じて駆け抜けた。耳を塞ぎたくなる程の無数の蹄の轟音が、何故が無音になっていく不思議な感覚に包まれながら。 ゴール盤を過ぎて、さっきまで波のように並んでいた馬の背中が割れた。手塚牧場の3頭は祈るような思いで、タスキを外しゆっくりと掲示板を見上げた。
「勝った…」
 中目黒の酒場で再会し、お互いの顔を見て笑った。目黒で戦った私は、13kgも痩せ細っていた。群馬を駆けた蓮孝道は、真っ黒に日焼けしてサンコンのように白い歯を輝かせていた。世田谷で挑んだ中村公太朗は、満開のさくらが葉桜に移ろうのと機を一にして更に髪を散らしていた。「生え際がグラデ~ショ~ン。マジすごい」byヘアフォーライフ。
 目黒区議会には私の他に2人の手塚厩舎関係の新人議員が誕生した。
 ポスターで怖い顔をしてた富士見大郎さん。区役所の幹部や先輩議員を前にしてもドカーンと座って凄みをきかせている。とても1期生とは思えない存在感で、区民の星だ。
 そんな頼もしい富士見さんと先日、役所の健康診断を一緒に受けた。採血の注射針が彼の腕を貫ぬいた時、私は一瞬耳を疑った。
「ウウ~ア~ッ!」
次に血圧測定のエアーが彼の腕を締め上げた時、またしても私は耳を疑った。
「アッ」
今度はちょっといい声だ。しかし夢などすでにぶち壊し。
 ならば、もう1人の新人の、香野茜さんに期待しよう。伊藤悠都議&土橋雄宇秘書が with YOU for YOU only YOU 貴女とともに貴女のために貴女だけに作った最高のポスターに対して、
「効果ゼロ」
直截な言葉が刃のようにWゆうの心に突き刺さった。 民進党のサポーター獲得を依頼しても、
「サポーターゼロ」
と指でリングを作ってにっこり笑う操縦不能な人。小腹が立ち二の句も継げなかったが、方向性はともかく富士見さん同様、ズブズブの役所や議会と対峙するその時その場面でも、必ずやその柳眉を逆立ててくれるだろう。
 手塚よしおが放った幾つもの蛍が、目黒と世田谷の暁月夜に浮かび、その先にある東雲との交接を求め、早くも激しく光を放ち始めている。
 夏の波のうねりももうそこに見えている。手塚よしおは3年前の蓮舫さん擁立に匹敵する大きな球をグラブに隠し持っている。その腕がまたしなり、日本中が顎を外し朗らかな深い感動に包まれる日ももうすぐだ。
「夢の続きは終わらない」
 天下を賭けて、全国の城主が裃を脱ぎ捨て鎧を身に纏う戦は、来年の冬だろうか。長かった手塚よしおの九十九折りの道ももうすぐ最終章を迎える。政治も恋も思案の他。冬にソナえて夜も日も明けず、これからも蛍は胸を焦がしていく。

内野席・外野席

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