衆議院議員手塚よしおWEB。立憲民主党 東京都第5区(世田谷)。都議1期、衆院5期、元内閣総理大臣補佐官。現在、立憲民主党幹事長代理、東京都連幹事長など。

2006年1月17日 内野席「出る人、出ない人」伊藤 悠

来年は統一地方選挙がある年で、この時期、目まぐるしく人の人生が決まっていく。
悩む人、悩まない人。出す人、出さない人。出る人、出ない人。
大学を出るまで何の迷いもなく、ただただ高学歴を目指して進学してきた若者にとって、生活の保障もなく、つぶしも利かない道への選択は、過酷極まりないものである。
手塚さんがあるとき面白いことを言っていた。
「政治を語る人は様々だけど、選挙の洗礼を受けた人と、そうでない人には一線有るよ。そりゃそうだよ、言うのは簡単だけど、どんな選挙でも、どんな結果でも、自分を賭けて闘った人は一線越えてる。それは大きな違いだよ」
もう一つ言っていた。
「いつかチャンスがあれば出たい程度の志の人は、一生選挙には出れないね。結局、人を掻き分けるような人間が選挙に出れるし、そうじゃなきゃ政治家にはなれないよ。まぁ、それぐらい厳しい世界なんだよ」
しかし悩む。当然悩む。学歴があればある分だけ、悩みも大きいはず。新卒で会社員になれば生活の保障がある。厚生年金も社会保障も充実している。あるいは現在国会議員の公設秘書であれば、国家公務員特別職として手厚い社会保障に、決まったお給料が振り込まれるから、やっぱり捨てがたい・・・。悩みは尽きない。
人は当然判断を下すとき、心のどこかに打算という天秤がやってきて、秤にかけている。片方は選挙という一か八かのリスク。もう一方は世の中のために働けるという政治家の魅力。
ところがこの天秤、実はちょっと変っていて、秤は二つではなく三つ。もう一つの要素はお金だ。議員になったら一体お給料はいくらなんだろうか? 手元にいくら残るだろうか? どんな生活が送れるんだろうか?
三つを天秤にかけると、普通の人はリスクとお金の要素が、世のためなんていう抽象的な魅力を圧倒する。そりゃそうだ。だから、馬鹿らしくて選挙に出る人はほとんどいない。
では、どういう人が選挙に出るのか?
まず、秤という観念が存在しない人。つまり、天秤にかけることなく飛びつく人。こういう人は実際にいる。但し、こういう人が政治家に向いているとはあまり思えない。
次は、秤自体が壊れている人。こういう人も結構いる。多分、僕がそう。つまり、思い込みが激しく、自分の将来に軽はずみなあまり、天秤にかけると政治家の魅力が他を圧倒してしまった。
ともあれ、それぞれの苦悩を、この道はいつか来た道と見守ることにしよう。

内野席・外野席

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