今夜は書評を。3年前に出版され話題となった「メディアと権力」を今になって読んでみました。読売新聞社社長で巨人軍オーナー、というよりはマスコミ界のドンと呼ばれる渡邊恒雄氏が、共産党員だった学生時代から読売新聞の政治部の記者となり、社内で権力を掌握していく姿をジャーナリストの魚住昭氏が緻密な取材で小説風に書き上げています。渡邊氏の凄まじいまでのエネルギーは、敵対する者には恐ろしいほど牙をむく一方で、時には純粋な忠誠心や友情となって現れています。いやはや恐るべし渡邊恒雄とメディア権力。ご一読をお薦めします。23:10