野田総理自身が、阪神タイガースが夏に本拠地の甲子園球場を高校球児に明け渡す「死のロード」になぞらえたほど激務の1週間が終わりました。月曜から木曜までは第3次補正予算案の審議でしたが、中身はTPP参加問題一色の様相で、補正予算の衆院通過後、昨日はTPPの集中審議で仕上げ、総理が夜8時からの会見で「関係国との協議」に入るとの参加方針を表明しました。農業や医療などの分野で、国民世論はもとより、党内にも少なからず慎重意見があったことも事実。一方で、資源の少ない日本が経済成長を維持していくためには、規制緩和などによって他国と競争しやすい環境を整えることは重要で、特に今後一番の成長市場であるアジア途上国の需要を取り込むことは、日本にとって非常に魅力的なことです。いずれにせよ、これまでの議論を踏まえ熟慮を重ねた末の総理の政治決断を、党内一致で前に進めていくことでしょう。野田総理は、決して現状維持ではなく、次世代のため未来を自ら切り開こうとする強い信念を携え、ハワイで開催されているAPECへ旅立ちました。同行しない補佐官は束の間の休息。来週も「死のロード」は続きます。13:15