カレンダーも1枚めくれ、残り2枚。月日の経過の加速度を実感する毎日です。国会では、野田総理の所信表明などに対する各党の代表質問が続いています。国会でのやり取りは報道に譲るとして、今日は先月出版され、大手書店で平積みになっている「したたかな『どじょう』野田佳彦研究」(青志社)を紹介したいと思います。著者は現代の人物像を描く第一人者と言っていい大下英治氏。徹底的な取材と緻密な構成で、ドラマよりも数段ドラマチックな民主党代表選の裏側はもとより、野田佳彦総理の決して平坦ではなかった政治家としてのこれまでの歩みなどが余すことなく描かれています。「暗闇を知ってこそ、ほのかな灯りや日の光の有難さがわかるんだ。冷たさを味わった人こそ、温もりの有難さがわかるんだ」と。総理が語ったこの言葉通り、挫折を経たからこその、その温もり溢れる総理の人柄が読後感として残る充実した作品です。もちろん、まだ書いてもらっては困る話もたくさんありますが、事実を歴史に刻むべく書物に残しておくことも大事であろうと、私も総理に最も近い人物として、長時間にわたる大下氏の取材に協力させて頂きました。ご一読頂ければ幸いです。7:30