政権交代から約半年が経過する中、1960年の日米安保条約改定と1972年の沖縄返還をめぐる4つの日米の密約について、外務省の調査結果と有識者委員会の検証報告書が公表されました。これらの密約については、米国の情報公開などで、以前からその存在が公然のものとなっていながら、歴代の自民党政権が一貫して嘘をつき通してきたことになります。真実が明らかになったことは政権交代の果実と胸を張れますが、嘘の答弁を重ねてきた面々からは「評価は歴史に任せる」とか「結果的に日本の安全は守られてきた」など、主権者に対し歴史を偽装してきたことに対する謝罪の言葉が聞こえてこないことが残念です。昨年のベストセラーでもある山崎豊子の「運命の人」でも描かれた日米密約問題。民主主義国家であってはならない歴史に一つの区切りがついたことは確かですが、新政権はこの教訓をしっかり生かしていかなくてはなりません。13:15